三菱自動車が技術支援する「チーム三菱ラリーアート」がアジアクロスカントリーラリー2023の参戦体制を発表三菱自動車、新型1トンピックアップトラック『トライトン』をタイで7月26日に発表

三菱自動車工業株式会社(本社:東京都港区、代表執行役社長兼最高経営責任者:加藤 隆雄、以下三菱自動車)が技術支援する「チーム三菱ラリーアート」は、本年8月に開催予定のアジアクロスカントリーラリー(以下、AXCR)の参戦体制を発表しました。三菱自動車の増岡浩が昨年同様、総監督を務め、ドライバーには昨年のAXCR覇者であるチャヤポン・ヨーター(タイ)、リファット・サンガー(インドネシア)を引き続き起用、さらに日本人ドライバーの田口勝彦を新たに起用します。

AXCR2023のスペシャルサイト
https://www.mitsubishi-motors.com/jp/innovation/motorsports/axcr2023/

昨年のAXCR2022において初出場初優勝を果たした「チーム三菱ラリーアート」は、ドライバー/コ・ドライバーにディフェンディングチャンピオンのチャヤポン・ヨーター(タイ)/ピーラポン・ソムバットウォン(タイ)、昨年5位のリファット・サンガー(インドネシア)/シューポン・シャイワン(タイ)に加え、田口勝彦/保井隆宏の日本人コンビが加わり、計3台の新型『トライトン』T1仕様(改造クロスカントリー車両)で連覇に挑みます。同チームを運営するタントスポーツ(タイ)には、三菱自動車からダカールラリー2連覇の経験をもつ増岡浩が総監督として今年も指揮を執るほか、開発部門のエンジニアがチームに帯同し、テクニカルサポートを行う万全の体制を再度構築しました。

チームは6月19日~23日にタイの中央、カオヤイ国立公園周辺のオフロードコースで本番を想定した高負荷の耐久テストを実施。ボディ、フレーム、シャシー、エンジンなど全てが刷新された新型『トライトン』をベースに、競争力を大幅に向上させています。今回のラリーカー耐久テストでは、5日間で約800kmの走り込みにより、主に車体とエンジンの信頼性・耐久性を確認しながら、本番に向けた調整を行いました。

チーム三菱ラリーアート総監督 増岡浩のコメント
「すべてが生まれ変わった新型「トライトン」はベース車の良さを活かしてさらにハンドリング性能、悪路での走行安定性、乗り心地を向上させました。また、ターボチャージャーの改良により低回転から高回転域まで全域でのエンジンレスポンスを向上させ力強い走りを実現させ、どのような路面状況にも対応できる素晴らしいラリーカーに仕上がりました。今回の現地耐久テストでは大きな初期トラブルもなく本番よりもハードなコース設定でしたが、テストカーはそれぞれ約800kmを走破し、期待以上のパフォーマンスを確認することができ、2連覇に向けて大きな手応えを感じました。」

1.「チーム三菱ラリーアート」チームプロフィール

総監督:増岡 浩(三菱自動車)
チーム代表:シャユット・ヤンピシット(タイ:タントスポーツ)
テクニカルディレクター:コーポン・アマータヤクン(タイ:タントスポーツ)
テクニカルサポート:相羽 規芳 (三菱自動車:車体)/柴山 隆(三菱自動車:エンジン)

出場ドライバー/コ・ドライバー:

チャヤポン・ヨーター
出身:タイ・ウドーン タニ
略歴:昨年のAXCR2022チャンピオンで、ミスの少ない丁寧な走りで「チーム三菱ラリーアート」に初出場初優勝をもたらしました。

出身:タイ・ウドーン タニ

生年月日:1987年8月16日(35歳)
2012年以降、タイランドスーパーシリーズ、RAAT タイランド国際耐久チャンピオンシップをはじめ、数多くのラリーで勝利。2019年にはタイスーパーシリーズのスーパーカーGTCで優勝しました。

コ・ドライバー:ピーラポン・ソムバットウォン(タイ)

リファット・サンガー
出身:インドネシア・ジャカルタ
生年月日:1978年10月22日(44歳)
略歴:1997年インドネシアスプリントラリー選手権優勝を皮切りに、2002年までインドネシアラリー選手権3連覇など、同国のトップドライバーの一人。2012年よりインドネシアの販売会社であるミツビシ・モーターズ・クラマ・ユダ・セールス・インドネシア(MMKSI)のブランドアンバサダーに就任し、2019年と2021年は『エクスパンダー』を駆ってインドネシアスプリントラリー選手権で総合優勝を飾りました。
コ・ドライバー:シューポン・シャイワン(タイ)

田口勝彦
出身:日本・岡山県
生年月日:1972年2月7日(51歳)
略歴:18才よりダートトライアルをきっかけにモータースポーツを始め、20歳で全日本ダートトライアル選手権で優勝する等、早くからその逸材ぶりを発揮。三菱ワークスの一員として、2001年には世界ラリー選手権(WRC)に出場するなど、早くから海外ラリーに参戦。 1999年、2010年FIAアジアパシフィックラリー選手権(APRC)王者。2007年ラリージャパン・グループN優勝。
コ・ドライバー:保井隆宏

2.パートナー企業(50音順、2023年6月30日時点)

「チーム三菱ラリーアート」は、以下のパートナー企業からの支援を受け、AXCR2023に参戦します。

企業名支援内容
ENEOS株式会社エンジンオイルの提供
PT PERTAMINA活動支援
株式会社エッチ・ケー・エスラリーエンジン開発協力
株式会社エンドレスプロジェクト「ENDLESS」製 ブレーキキャリパー、ローター、パッドの提供
株式会社キャロッセ「CUSCO」製 前後サスペンション、前後LSDの開発協力、 提供
株式会社ワーク競技用ホイールの提供
株式会社阪急阪神エクスプレスラリー専用部品のタイへの輸送をサポート
フォルテック株式会社レーシングクーラント、ブレーキフルードなどの提供
三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社ターボチャージャーの提供
横浜ゴム株式会社ピックアップトラック用マッドテレーンタイヤ「GEOLANDAR M/T G003(ジオランダー・エムティー・ジーゼロゼロサン)」の提供

3.大会概要

今年で28回目を迎えるAXCR2023は、8月13日(日)にタイ有数の観光地であるパッタヤーでのセレモニアルスタートによって開幕。翌14日(月)から本格的な競技がスタートし、カンボジア国境に沿うように東へ移動し、17日(木)にラオスに入国、19日(土)にはゴールを迎えます。総走行距離は2,000km程、その内競技区間も1,000kmを超え、今年もコースは山岳部、密林地帯、泥濘路、川渡りなど変化に富み、走破性と耐久性が問われる難コースが予想されます。また、今年は例年通り雨期である8月に開催されるため、昨年以上に厳しいマッドコンディションとなることが想定されています。